2005年6月の概況 1.海況の特徴 日本海の表面水温の平年差は、全域で高め、佐渡沖〜北海道西では1℃以上高め。 2.漁況の特徴 日本海の生鮮スルメイカ釣り漁は、北陸〜小樽沖に漁場が形成され、北陸で安定した水揚げが続いた。また、凍結船も大和堆で始まった。日本海のクロマグロまき網漁は、佐渡及び若狭沖で漁場が形成され、境港の初水揚げは17日で昨年より10日早かった。山陰のまき網漁(境港・浜田の合計)は、主要魚種の水揚量が5,493トン(前月7,742トン)で、マアジ3,955トン(72%)主体にクロマグロ1,176トン(21%)、ヨコワ(メジマグロ)127トン(2.3%)、のほか、マルアジ・ウルメ・ブリ類・マイワシ・サバ類の水揚げがあった。 3.産地市場 (イ)マアジ 今月のまき網の主漁場は、対馬沖、西沖(五島)、東海(南西諸島)、山陰、常盤等であった。山陰(境港・浜田)ではコンスタントな水揚げが続いたが、下旬は時化が多くやや低調となった。魚体は、山陰では小アジの割合が増加し、小アジと豆〜極小アジが半々で中アジ混じり。 (ロ)サバ 今月の主漁場は、まき網漁では対馬沖、西沖(五島)、東海(南西諸島)、常磐等に形成された。 (ハ)マイワシ 山陰・境港ではまき網で1日10トン漁獲された程度と依然少ない。 (ニ)スルメイカ 日本海の生鮮スルメイカ釣漁は、魚群の北上が進み、6月初頭には道南地区で解禁になったほか、下旬には小樽周辺でも操業が始まった。主漁場は能登半島〜佐渡〜北海道・檜山沖で、金沢はやや水揚げが減ったものの、新潟・山形で水揚げが本格化した。日本海沖合の中型凍結船の操業が今月初頭から始まり、漁場は平年通り大和堆周辺に形成された。 (ホ)マグロ類 日本海のクロマグロまき網漁は、佐渡沖で初漁があり17日に境港に初水揚げされ(昨年の初水揚げは27日)、その後若狭湾沖で漁が続いた。境港における6月末までのクロマグロの水揚累計は、18,084本・1,063トンを記録し、過去最高の昨年より2週間早いペース。ちなみに7月21日現在では累計37,447本・2,386トンと、昨年の32,810本・1,713トンを越えた。魚体は260〜16sで、目廻り50s前後の群れ主体に、目廻り100〜120sの大型の群れの漁獲。 (社)漁業情報サービスセンター |