2005年5月の概況 1.海況の特徴 日本海の表面水温の平年差は、奥尻島沖でやや高めのほか、全域で低め、大陸沿岸で低めが顕著。 2.漁況の特徴 山陰のまき網漁(境港・浜田の合計)は、主要魚種の水揚量が7,742トン(前月4,495トン)で、マアジ5,154トン(67%)主体にウルメ1,819トン(24%)、マイワシ188トン(2.4%)、カタクチ159トン(2.0%)のほか、マルアジ・メダイ・サバ類・ブリ類の水揚げがあった。 3.産地市場 (イ) マアジ 今月のまき網の主漁場は、対馬沖、西沖(五島)、東海(南西諸島)、山陰、常盤等であった。山陰・境港では昨年同月の半分の漁獲であるが、過去5〜6年でみると平年並み。東シナ海・山陰とも豆・極小の割合が減って小アジの割合が増加して型が良くなった。 (ロ) サバ 今月の主漁場は、まき網漁では対馬沖、西沖(五島)、東海(南西諸島)、山陰、常磐等に形成された。前月に引き続きローソクサバ主体となった。 (ハ) マイワシ 山陰・境港ではウルメイワシに1〜3割混じって久々にマイワシの漁獲があった。 (ニ) スルメイカ 日本海の生鮮スルメイカ釣漁は、日本海の表面水温が過去2年高め傾向であったのと異なり、平年並みだったことから長期にわたり北陸沿岸に漁場が形成された。主漁場は上旬が兵庫〜能登半島西、中旬が能登半島北、下旬が能登半島北〜佐渡島西及び佐渡島北〜山形沖と旬を追う毎に推移した。水揚げの大半は金沢と隣接する南浦で、この2港だけで主要港全体の半分の水揚げを占めた。 (社)漁業情報サービスセンター |